検体のラベルシールを貼り間違えてしまった|看護師インシデントアンケート

男性看護師インシデント

年齢・性別

31歳・男性

現在の居住都道府県

奈良県

看護師として働いた(働いている)年数

8年

インシデント発生時、どなたかに相談しましたか?

師長

インシデント発生時の状況

男性看護師インシデント

私が現在働いている救急センターでは、医師からの口頭指示で採血や点滴等の処置を行う場合が多いです。ある日、救急搬送されてきた患者に医師から口頭で採血の指示がありました。私はいつも通り、指示された内容の採血スピッツを準備し、採血を実施しました。その後、患者の診察を一通り終えた医師が、改めて採血検査オーダーを電子カルテで行こない、採血スピッツに貼る用のラベルシールがプリンターから出てきました。私はプリンターから出てきたラベルシールを検体に貼って検査課へ検体を提出しました。この時、救急センターには1人しか患者がいない状況でした。私はプリンターから出てきたラベルシールは、今回救急センターに搬送されてきた患者のものであると思い込んで検体にラベルシールを貼ったのですが、医師が間違って他の患者のカルテを開いて採血オーダーをしていました。

インシデントの主な原因

救急センターに患者が1人しかいなかったため、オーダーされた採血が今回救急搬送された患者のものだと思い込んでしまいました。また、思い込んでしまったことで、ラベルシールに印字されている患者の名前、ID、生年月日の確認を疎かにしてしまいました。

インシデントへの対処方法

検査課に検体を提出してすぐに医師が他患者のカルテで間違ったオーダーをしたことに気づいたので、私もすぐに検査課へ連絡して状況を説明しました。その後、医師に正しい患者のカルテで採血検査のオーダーを出してもらい、正しいい患者のラベルシールを検体に貼り替え予定通りの検査を行えました。最後に所属の師長に状況を報告しました。

インシデント後の経過

検査は予定通り行うことができ、患者への直接的な影響はありませんでした。患者は検査結果から、必要な治療を受けてるため入院されました。私の方では、師長の今回のインシデントを報告し、インシデントレポートを作成して今後の対策を考え、インシデント内容を他のスタッフと情報共有しました。

インシデントを無くすためには

思い込みをすることなく、患者氏名、生年月日、ID、検体の種類など確実に確認します。また、救急センターでは一刻を争う症例もあるため、どうしても医師からの口頭指示はなくすことはできないので、口頭指示の内容をメモする、複数の看護師で指示内容をダブルチェックすることが必要であると思います。

インシデントで悩んでいる看護師さんたちへのアドバイス

男性看護師

経験年数が増えてからでも、慣れや思い込みによるインシデントは発生してしまう場合はあります。看護師も人間である以上間違いを起こしてしまうことはあるので、インシデントが起こった場合は速やかに対応し、所属長や先輩に報告しましょう。インシデントは起こさない方がよいですが、起きてしまった場合はいつまでも悔やむのではなく、次回は絶対に同じような間違いを起こさないと切り替え、インシデントを起こさない方法をスタッフ皆で考えていけば良いと思います。他のスタッフと情報共有することで、解決策等が見つかるだけではなく、他のスタッフが自分と同じ間違いを起こさないことにも繋がるので、ぜひ情報共有も大切にして頂きたいと思います。

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