患者とは別の患者の服薬を持たせてしまった|看護師インシデントアンケート
Contents
年齢・性別
44歳・女性
現在の居住都道府県
東京都
看護師として働いた(働いている)年数
20年
インシデント発生時、どなたかに相談しましたか?
先輩看護師
インシデント発生時の状況
精神科勤務時、自立している患者様には、食後はナースステーション前の服薬コーナーまで薬を取りに来て頂き、看護師の目の前で内服してもらう方法をとっていました。その日、昼食後の服薬担当の看護師は先輩看護師と自分の2名でした。いつものように、患者様の名前をフルネームで呼び、呼ばれた患者様が薬を取りに来ていました。ある私は患者の名前を「〇〇さん」と呼び、「はい」と手を伸ばした患者様にそのまま薬を渡しました。しばらくして別の患者が「自分がまだ呼ばれていない」と訴えたが、その患者様の名前はすでに呼んで薬を渡したはずでした。周りを確認していると、その患者様の薬を別の患者様が手にしていたところを先輩看護師が発見しました。幸いにもまだ薬を内服していなかったために、薬を回収させて頂きました。
インシデントの主な原因
患者様が名前を呼ばれて返事をしたので、顔をしっかりと確認しないまま薬を渡してしまったため、別の患者様に薬が渡ってしまいました。精神科の患者様は認知力低下があったり、判断力や理解力が低下していることもあるため、自分以外の名前を呼ばれても返事をしてしまうことがあります。返事だけに任せずに、しっかりと看護師が名前と顔を一致させる必要がありました。
インシデントへの対処方法
先輩看護師が気づいたため、内服薬を回収し、すぐに正しい患者様のもとに薬を渡しました。
インシデント後の経過
先輩看護師とともに師長に報告しました。今回は事なきを得たが、精神科入院中の患者様の病気の特徴からして、このような服薬方法は同じような危険を招く必要があるため、部署で話し合い、安全な服薬方法について話し合いました。その結果、内服は一カ所に集まってもらうのではなく、患者様のその日の担当部屋の看護師が責任をもって部屋に訪れて、必ず顔と名前の一致を確認してから内服して頂く方法に変更されました。この方法にしてからは同じようなインシデントが起こらなくなりました。
インシデントを無くすためには
その患者様の病気の特徴をよく知る必要があると思います。また、看護師は日々忙しい業務に流されてしまったり、ルーチンワークは慣れているため油断が起きやすいので、常に緊張感を持って看護していく必要があります。
インシデントで悩んでいる看護師さんたちへのアドバイス
インシデントが起こってしまうと落ち込んでしまうものです。自分の反省ももちろん必要ですが、誰にでも起こりうることなので、一人で責任を負おうとするのではなく、誰かにすぐ相談したり、チーム全体でインシデントを起こさないためにどうしたらよいか前向きに話し合うことが必要だと思います。そうすることで今よりも質の良い業務に繋がることもあります。
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